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知り合って11年の友人。男というより漢。 森田翔太(27) ビルメンテナンス

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■なんとなく知ってた小学、中学時代

 高校時代の同級生。1年生から3年生まで同じ教室で時間を過ごし、同じサッカー部で汗を流した。彼とは住んでいる地元も同じで、小学校のサッカー少年団では、何度か試合もし、中学校の時も、部活で対戦もしていた。当時こそ話す機会は無かったが、高校入学と同時に「あっ、あいつだ。」と、入学式当日に思ったのは今でも覚えている。

 出会いから早11年。その間、彼は結婚、マイホームも購入。来年2月には、第二子も産まれる。全く私とは違った人生を駆け抜ける、彼の仕事と家族について尋ねてみた。 

 

■好きなサッカーだったが、朝寝坊の少年

 サッカーは友人の誘いで、幼稚園から始めた。小学校入学と同時に、スポーツ少年団に入団。彼もまたサッカー少年で、勉強には力を入れてこなかった。

 中学校入学後もサッカー部に所属。サッカーは好きだが、朝にはめっぽう弱かった彼。他の部員は朝練に行く中、朝練に行かない日々が続き、試合に出してもらえなくなった。サッカー部に所属はしていたが、楽しくサッカーをすることはできなかった。

 
■部活とアルバイトの生活。得られたのはバイタリティ

 高校への進学の基準は、電車に乗らず、前期試験で100%受かる高校。自分の偏差値と、家からの距離を考え、狭山工業高校・電気科を選択。「就職前提で入学した。もし、卒業後進学するとしても専門学校ぐらいだと考えていた。無論、大学進学は全く考えていなかった。」

 入学後は1年生から高校選手権の最後の大会まで、サッカー部に所属。決して強い部活ではなかったが、彼のアシストで得点をしたのは今となっては良い思い出だ。

 彼は部活をしながら、ガソリンスタンドでのアルバイトもしていた。試合終わりに、真夏や寒空に関わらず、常に働いた。「両親からは、高校入学と同時に”おこずかいは渡さないから”と言われ、生活をするために始めた。皆と遊んだり、部活の時のご飯代として賄っていた。」

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 高校時代のひとつ上の部活の先輩方。浜出先輩とは小学生からの知り合い。

 

■すんなりと決まった就職先

 3年生になり就職活動開始。高校生の就職活動は、校内の進路指導室で求人情報を閲覧し、自分で会社を決める。彼は成績はクラスで1、2番目。どこでも好きに、行きたい会社を選べた。「成績は良かったが、どのような仕事をしたい。とかは全くなかった。ひとまず、給与面で良い会社を条件に何社かピックアップし、先生に伝えたところ、そのまま面接試験。すんなりと採用され、クラスでも一番早く就活は終わった。(笑)」

 ビルメンテナンス会社に就職し、今では入社9年目。県内にある百貨店で働いている。「高校の勉強は、あまり役に立つ場面は無かった。むしろ、現場に出ることで不明点が出てくる。必要性と共に学び直した感じ。」工業高校出身のメリットは資格の筆記資格などが免除になることぐらい。と笑っていた。

 

■入社9年目の役職と仕事内容

 主な仕事内容は、ビルに関する点検や設備のチェック。電気、水道、空調、防災関係など見えない所など、その都度起きる、ハプニングに対応をしている。「決まったことをやるわけではなく、日々やることが違う。だからこそ飽きることが無い。」

 4年前には、社内で最年少の主任となった。電球交換などの簡単な作業は部下に任せ、現在は改装工事や店舗の入れ替えなどの仕事に従事している。「改装工事は一月程かかるが、耐震工事になると一年間綿密な打ち合わせと時間を費やす。規模が大きい分、工事が終わった時の達成感は大きい。」現在も、改装工事でテナントや関連事業者との打ち合わせ中で忙しいようだ。

  

 ■上司からのバックアップとやりがい

 入社から今まで、職場の上司など職場環境に恵まれている事が、仕事の充実のひとつと話す。「これまで指導をしてくれた先輩達が親身になってくれた。”もしなにかあったら責任は取るから好きにやってみろ。”と言ってくれる人達が多く、自己裁量で作業に当たることができた。」

 最初は、先輩の仕事に付き添っていたが、次第に仕事を任され自信にも繋がった。加えて、多種多様なテナントとの関りもある。「テナントさんの修理を行うと、従業員さんから直接”ありがとう”と言われるのは嬉しい。飲食店での作業では、たまに総菜や食品も頂くことがあるなど、親切にしてくれる。」

 

■嫁と子供と仕事
 プライベートでは、結婚して3年が経過。昨年の12月には、男の子が誕生。仕事の責任感やハリも出た。「子供は日々成長している。想像しない事もあるけど、それもまた楽しい。出社する時、嫁と子供は寝ているが、その寝顔を見て”今日も頑張るか。”と自分に言い聞かせ、家を後にしている。」

 一方で、自分の父親が幼少期にしてくれていた事も、今となっては心に染みているようだ。「父親は職人で、週1日の日曜日休み。それにも関わらず、毎週のように海などに連れて行ってくれた。自分の子供にもしてあげようと思うけど、日々の仕事で疲れてしまい、外出しない日もたまにある。」

 

■家庭を守る男の転職事情
 プライベートも充実しているが、昨年頃から転職も考えている。このまま働き続ければ将来も安泰だろうが、ほかの事にも目を向けてチャンレンジしたいそうだ。「今はビルメンテとして働いているが、資格を生かせる職業も考えている。」
 また、父親の会社を継ぐ事も考えている。「これまで継げと言われたことはないが、父親は今年で50歳。定年までの時間はあるが、もし継ぐのであれば早いうちから色々学びたい。」父親の会社を継ぐのは選択肢の内のひとつ。まだ職種など明確に進路は決まっていないが、家庭を守る男の強い覚悟のようなものを感じた。

 

■さいごー豪快かつ、結果を出す

 高校時代から、どこかガサツながらも、これ!と決めたらやり遂げる性格だった。部活で皆がヘトヘトで疲れている中、彼はアルバイトを3年間やり通した。当時、高校時代の友人と「部活もやりながら、アルバイトをしているのは素直に尊敬するよな。」と話していた。

 彼の選択には、常にやるか、やらないか。の2択しかない。部活も仕事も結婚も、どのシーンを振り返ってもそうだ。やると決めたら、自分が納得するまでやる。卒業してからの数年間、彼の口から仕事の愚痴を聞いたことが無い。言ったところで、問題は解決しないから。という考えだろう。その分、仕事もしっかりと任され、結果も残している。

 そんな彼も子供の前ではパパの笑顔丸出し。彼の口から家族への想いを聞くのは、付き合いが長い分どこか恥ずかしかった。(笑)

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小学校時代からの友人と、彼と私は今でも地元で定期的に会い、奥さんも含めて、仲が良い。私はいまだ未婚だが、近くで彼らの子供の成長と幸せを見ていきたい。

 

 

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